岡村研究室へようこそ。
岡村研究室では、超電導、極低温利用のための応用技術を研究しています。
磁気冷凍
機とは、フロンガスはもちろん代替フロンも使わない、従来の気体冷凍方法とはまったく異なる冷凍機です。
この冷凍機は、気体の膨張・圧縮を利用するのではなく、磁気作業物質というものを使います。
磁気作業物質とは、磁界を印加すると発熱し、磁界を取り去ると吸熱する物質です。
効率の高い室温磁気冷凍システムの実現を目指して、中部電力株式会社と
共同で開発を行なっています。下図は本開発で試作された磁
気冷凍システムです。
磁気冷凍機の中には、4本のガドリニウム系磁気作業物質が詰め込まれた容器が配置され、その内側を永久磁石が回転するこ
とによって、発熱・吸熱を繰り返します。磁石が磁気作業物質から遠ざかるときに、磁気作業物質で発生する冷熱を低温槽
(例えば冷蔵庫内)に送り、磁石が磁気作業物質に近づくときに、磁気作業物質から発生する熱を大気へ逃がします。この冷
凍機は、冷媒として水を使い、1.1T程度の磁束密度を使って、現在は
20℃で約550Wの冷凍能力を発揮します。